この一日 (PHPより抜粋)

 私たちの日々の暮らしは、当たり前の小さな幸福に囲まれている。仕事前に喫する一服のお茶、休み時間に同僚と語り合う時間、そして家族との団欒。
 いや、それ以前に、朝起きて目一杯に伸びをして息を吸える、大きな声で笑える、好きな所へ自由に出かけられることそれ自体、なんて素晴らしいことなのか。
 ところが、それは当り前ではない。小さな幸福がかけがえのないものだと知るのは、きまってそれらが失われる間際で、手放したあとの哀しみは計り知れない。平和と健康はそれほど「有り難い」ものなのである。
 だからこそ、一日一日を大切に生きたい。「死にたい」などと安易に言うまい。
 当たり前の一日を過ごすべく闘っている人があまたいるなか、感謝の心無く、自身も悔いが残る一日を過ごしては、もったいないとは言えないだろうか。
 一片の雲もない美しい朝。いつものように一日が始動する。それは当たり前のようでいて当たり前ではない。
 謙虚な気持ちでこの一日を送りたい。

6+

和を以て (PHPより抜粋)

 戦争、天変地異、疫病の流行。社会を襲う未曽有の危機は、きまって不意に訪れる。そして人々は不安と恐怖から理性を失い、狂奔した行動に走る。
 必需品の買い占めに走ったり、他国民を非難したり、人として見苦しい振舞いをしてしまう。恐ろしいのは移ろいやすい人の心。平時であれば自制心を保つところが、非常時となるとたががゆるみ利己的になる。おのずと下品になっていく。
 国民の品格が問われるのは平時よりもむしろ、こうした苦難の時なのではないだろうか。
 元来、日本人の素晴らしさは和を貴ぶところにある。だからこそ、秩序を守りながら衆知を集め、危機を打開することができる。
 それは数多くの被災地でも、私より公の事を優先し、他人への思いやりを忘れない国民の行動ひとつひとつに、
存分に発揮されていたといえよう。
 和の伝統精神を以て、これまで通り節度を失わず、世界の模範となる国民でありたい。競い合うより、ひとつになって協力し合うべき時代に来ている。
 その魁として日本人は成熟した大人の国民でありたい。

6+

【潜在能力を探す旅に疲れる】

私は好奇心が多く、何でも即試してみる事が自慢で、ちやほやされて楽しく生きてきた。それも根元の考え方は 人間の潜在能力は5%と言われ 残りの95%を見つけたいというものである。
ここ10年ほど余裕時間もあり、日本語教師の勉強やサックスやバイオリンなどの楽器演奏、YouTubeなどのSNSとあらゆるものを試してきて続いているものもある。
でも64歳の今 潜在能力を探す旅に少し疲れている自分がいる。

時間はあと30年。10年x3セットを挑戦する時間は十分にあるのだが ひたすら器用貧乏のチンドン屋の道を進んでいる気がする。
北京オリンピックの選手を見て、感動しているが 選手たちはあまり先の事まで憂えずに、目の前の1日1日に努力してるのだと思う。
潜在能力には 何事かに秀でているというよりも
  努力できる能力がある
  継続できる能力がある
という類いのものかもと 最近思う

練習をサボり安きに流れる今の自分は 
歳をとった自然の姿なのか
それとも 残りの30年の人生を放棄しているのか

楽観主義と自然体がモットー
さて これから どうする?

6+

順繰り

(ニューウェイブ誌 2021年6月号コラムにて)
先日、昼食から事務局へ戻る途中、自転車に乗った中年の女性が猛スピードを出して後ろから私と接触し、そのまま振り返りもせず行ってしまった。さすがに「ムカッ」ときたが、自転車にはナンバープレートもなく、追いかける走力もない私は只々立ち尽くすだけであった。当たる瞬間反射的に手を引いたので軽い接触で済んだのだが、こんなことなら手を引かずに思いっきり当たってやればよかったなどと考える自分がいた。
最近、特にSNSでは顕著であるが、いわゆる「匿名」の暴力が蔓延している。自分の身元が知れなければ、何をやってもいい。仕返しが来ないので、やったもの勝ち。誠に卑怯、卑劣な事であり、正々堂々と自分の名を証して、言いたいことをいうべきである。戦国時代などは、武士は戦う前に「やあやあ我こそは!」と名乗り合ってから戦ったという。
 先日ある記事にいいことが書いてあった。保育園の給食調理員に採用された女性が、子供二人の風邪で3日間休んだ。猫の手も借りたいくらい忙しい職場で、出社したはいいが申し訳なさもあり気の重い時間を過ごしていた時、50代のベテラン女性が言った。「子供が小さいと、急な休みもあるだろ」「どうもすみません」「いいんだよ、あたしだって、娘が小さいときは、やれ水疱瘡だ、おたふくだって、何度も休んだから。だから、順繰り」
「順繰り?」「そうだよ、いつかあんたの子どもに手がかからなくなった時に 同僚に子育てで手一杯の人がいたら、あんたが協力してやりなってことだよ」「はい」涙が止まらなかった。
「順繰り、順繰り」その言葉を繰り返して私は、自転車のオバハンを許すことにした。
「きっと、その先で転んでいるだろう」「きっと自分が歩いているときに自転車にぶつかられるだろう」
相当レベルの異なる話ではあるが、私は「神様は全てお見通し」という言葉が好きだ。しかし一方で、俗人の私は「しっぺ返し」「いい気味」という言葉も好きだ。歩きスマホの人が前から向かって来るとぶつかってやろうと思うこともある。どうも天国には行けそうもない。   

6+

本番の重要性

(ニューウェイブ誌 2021年2月号コラムにて)
私事ですが、実は60の手習いでサックスの教室に通いほぼ2年が経ちます。月2回のレッスンで、素質もなく進歩は遅いのですが、少しずつ音楽らしくなってきた程度です。初めの頃は一人でカラオケボックスへ行き、マメに練習をしていたのですが、忙しくなったり、寒くなったり、雨だったりするとそれをこれ幸いと言い訳にし、練習をさぼりがちになります。
 しかしながら、発表会などの本番がある場合は、そこへ向けて自ずと練習量が増えます。素晴らしい演奏だとほめてもらうことを期待する訳ではありませんが、それでもやるなら少しだけでも格好をつけたいとの深層心理でしょう。
 今年に入ってからは、コロナの影響で、発表会も中止になりました。そこで効果を発揮したのが、ユーチューブへのアップです。以前よりフェイスブックは継続していましたが、昨年4月の自粛期間に始めたユーチューブの制作が面白く、築地近辺のランチの店の紹介や散歩の様子、ペットの様子などをアップして楽しんでいます。そして今回発見したのが、レッスンでの様子をアップすれば それが疑似発表会となって そこへ向けて練習量が増えるということです。
1回の本番は練習の100回に匹敵すると聞いた事がありますが、小さなことでも自分なりの本番を設定し、そこへ向けて必死に準備する繰り返しが成長のコツなのかもしれません。翻って、できれば上司の方も部下に対して本番の機会を適宜与えることも育成のコツだと思います。

5+

「青春」してますか?

あなたは「青春」してますか?
次の50項目をチェックして、こころの若さを取り戻しましょう

チャレンジ  失敗  冒険  感動  トキメキ  元気
明るい  好奇心  行動力  スピード  夢  勇気  希望
情熱  信念  自信  闘志  若さ  歓喜  創造  涙
望み  リスク  向上  決意  純粋  恋  友情  真実
信頼  輝き  新鮮  自立  素直  朗らか  探求  忍耐
おおらか  ユーモア  美  優しさ  気配り  愛
ロマン  正面  悔しさ  厳しさ  集中  持続  志

5+

一読十笑百吸千字万歩

先輩の井内さんの定年後の指針です

一日一回は文章を読み、十回くらい大きな声で笑い、何度かに分けて深呼吸をし、原稿用紙2枚程度の文章を書き、体を動かすこと

4+

「引継ぎ」の重要性

(2014年3月号コラムより)

3月は決算シーズンあると共に、転勤・担当変更の時期でもある。それに伴い「引き継ぎ」という重要な仕事が発生する。その「引き継ぎ」が軽く扱われていないか心配だ。
「あとは君の考えでやってくれ」などと体裁はいいが義務放棄のような引き継ぎさえある。
お客様はその会社いやその担当者を信頼し又 好きになって仕事をまかせたり、発注したりする。皆様も家を建てたり、保険や大型設備などの売買、契約で長く付き合うケースで担当者がかわってしまい不具合を感じたり、 その会社への期待感が一気に薄れた経験は
ないだろうか? 担当の期間でお客様との信頼の構築に汗水ながし時間をかけて努力し築き上げたものを、「担当変更の引き継ぎ不足」によって 白紙にもどすのはある意味会社への裏切り行為でもある。お客様との歴史的つきあいの背景やお客様自身のこだわり・好み・思い・・それらをしっかりと充分な手間をかけて引き継ぐべきだろう。そうでないと会社としての信頼は積み上げて行くことができない。前任者の達成レベルからより高く積み上げられるよう引き継ぐことはある意味 その担当での卒業試験のようなもの。
在任期間の仕事での最重要の内容といっていいかもしれない

5+

お祭り

(2014年1月号コラムより)

弊誌表紙は全国各地の「日本の祭り」の写真で飾らせていただいている。全国の市町村役場に写真データをご提供いただき、出来上がった冊子は礼状を添えてお送りしている。New
Wave誌を宣伝すると共に地元に電材の組合があることをアピールするためである。
私はこのお祭りシリーズを続けたいと考えている。なぜなら、お祭りは地域の文化や伝統を継承する行事であり、何よりも人と人との繋がりを強くするイベントだからである。
「祭り」とは感謝や祈り、慰霊のために神仏および祖先をまつる行為(儀式)である。「家内安全」、「夫婦円満」、「子孫繁栄」、「祖先崇拝」、「天下泰平」などを招福祈願、厄除祈念として行われる。
社会環境の変化と共に祭りも「見せるイベント」という要素が強くなっている傾向も見受けられる。それでも神仏に畏敬の念を抱き、先祖を尊ぶ気持ちを祭りの時に忘れないでいて欲しい。また、「縁の下の力持ち」となって祭りの開催に尽力した人たちへの感謝の心も持ってもらいたい。
政治のことを「まつりごと」とも言うようだが、為政者には神仏に畏敬、先祖への尊敬、国民への感謝の心によって国の舵取りをお願いしたい。       [事務局長‐宮軒治雄]

3+

ラグビーワールドカップ

(2019年12月号コラム)

日本中を湧かせたラグビーワールドカップが南アフリカ共和国の優勝で幕を閉じた。期間中に台風19号の被害もあったが、海外各国に日本人の気質、日本文化の良さをPR出来たし、何よりも日本人自身が本来持つ大切なものを再度思い起こし熱くさせるものがあった。大会前のTVドラマ「ノーサイド・ゲーム」という布石もよかったし、事前の予想以上に日本国内が盛り上がった。

「ONE FOR ALL , ALL FOR ONE 」や「ノーサイドの精神」、ラグビー憲章に謳われている「品位、情熱、結束、規律、尊重」は忘れかけそうになっている大切なものを思い出させてくれた。笑わない男、医者になる男、日本人以上に日本人らしさを兼ね備えた外国人のリーダーとメンバー、多様性の完成形を象徴するようなメンバーで、そのどれもが魅力的であった。

にわかファンでもいい、なんとなく安きに入ってしまう風潮を感じる現在であるが、ラグビーが終わっても、その時に感じた気持ちを忘れずに持ち続けてほしい。おそらくそれが、日常のすべてを犠牲にして練習に取り組み、大男たちの中に骨の1本2本は折れてもかまわないと突っ込んでいく彼らの勇気に対してのせめてものお礼、お返しだと思う。

2+