(ニューウェイブ誌2017年4月号コラムより)
フロイト、ユングと並ぶ心理学三大巨匠の一人アドラーが書いた「嫌われる勇気」がベストセラーになり、TVドラマ化された。又、主婦の間では整理、片付けのアドバイスをする「捨てる勇気、残す覚悟」(主婦の友社)がはやっているという。
そして先日、本屋での散策中に目に止まった「〇歳からの手ぶら人生」という本を興味深く読んだ。作家は弘兼憲史、あの有名なマンガ「課長・島耕作」の作者である。内容はというと今持っている物を捨てなければ次に進めないというもの。①持ち物を捨てる(見栄、こだわり、肩書き、本、写真など)②友人を減らす(真の友人はひとりでいい)③お金に振り回されない(分相応のお金で)④家族から自立する(適当な距離を保ち、奥さんに嫌われない)そして身辺整理したその先で手ぶらの自分を楽しめという内容である。
振り返ってみると現実の仕事では情報過多の時代で、やるべき事ばかり指示がきて 何を捨てろという指示は来ない。詰め込むばかりではいつかパンクしてしまう。本当に必要な新しい事を始めるには、それが入るだけのスペースをまず空ける必要がある。前述のように残す覚悟が持てるものだけ残し、それ以外は一度思い切って捨ててしまえば、目の前の視界がスッキリするのではないかと思う
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