引き算の商売から足し算の商売へ

(ニューウェイブ誌2016年7月号コラムより)

先日ある商談をした。組合で斡旋してほしいという。すでにその商品は一部の会員企業が取扱い済みで、その他の会員企業へ広く展開したいとのこと。組合紹介となると手数料をいただくことになるがと話すと、それではその分高くなるとの話。わかりやすく具体的に数字を例に出すと、既に取組みの店の引き渡しが70掛けだとすると、組合経由の新規取組み店への引き渡しは72になるとの事。

しばらく違和感を持ちながら話を聞きお帰り頂いたが、ふと腕組みをしてしまった。手数料を出しても腹が痛まないんだ。ウーンこれが商売なのかも? 来局された会社の商品は電材商品とは違う設備関係の商品であったが、もしかしたら私の頭は長年の業界勤務で引き算しかできない頭になってしまっているのかも。異業種はしっかりと足し算の商談(当たり前?)なのかも?

確かに旅行業を見ても最初は格安の基本価格で契約し、オプションをつける(=手間がかかる)ごとに金額も上がるが、利益もしっかり増えている。インターネット商売も同じ、提示価格は安いが、オプションや配送料はしっかり定価でとられている(個人情報もしっかりとられている)。振り返ると件名の変更でVEという名のもとに 手間ヒマ・労力をかけて金額を減らし、利益までも減らして平気な感覚。ニコニコさえしている。

何かおかしい。当たり前ではない気がする。

利益の確保が厳しい状況なら、手間ヒマかけた変更や利益率の高い他商品とのセット受注などで しっかりと利益を上乗せする手法、意識を身につける必要がある。インターネット販売は自動的にそのようなシステムになっている。

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