私たちの日々の暮らしは、当たり前の小さな幸福に囲まれている。仕事前に喫する一服のお茶、休み時間に同僚と語り合う時間、そして家族との団欒。
いや、それ以前に、朝起きて目一杯に伸びをして息を吸える、大きな声で笑える、好きな所へ自由に出かけられることそれ自体、なんて素晴らしいことなのか。
ところが、それは当り前ではない。小さな幸福がかけがえのないものだと知るのは、きまってそれらが失われる間際で、手放したあとの哀しみは計り知れない。平和と健康はそれほど「有り難い」ものなのである。
だからこそ、一日一日を大切に生きたい。「死にたい」などと安易に言うまい。
当たり前の一日を過ごすべく闘っている人があまたいるなか、感謝の心無く、自身も悔いが残る一日を過ごしては、もったいないとは言えないだろうか。
一片の雲もない美しい朝。いつものように一日が始動する。それは当たり前のようでいて当たり前ではない。
謙虚な気持ちでこの一日を送りたい。
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