「引継ぎ」の重要性

(2014年3月号コラムより)

3月は決算シーズンあると共に、転勤・担当変更の時期でもある。それに伴い「引き継ぎ」という重要な仕事が発生する。その「引き継ぎ」が軽く扱われていないか心配だ。
「あとは君の考えでやってくれ」などと体裁はいいが義務放棄のような引き継ぎさえある。
お客様はその会社いやその担当者を信頼し又 好きになって仕事をまかせたり、発注したりする。皆様も家を建てたり、保険や大型設備などの売買、契約で長く付き合うケースで担当者がかわってしまい不具合を感じたり、 その会社への期待感が一気に薄れた経験は
ないだろうか? 担当の期間でお客様との信頼の構築に汗水ながし時間をかけて努力し築き上げたものを、「担当変更の引き継ぎ不足」によって 白紙にもどすのはある意味会社への裏切り行為でもある。お客様との歴史的つきあいの背景やお客様自身のこだわり・好み・思い・・それらをしっかりと充分な手間をかけて引き継ぐべきだろう。そうでないと会社としての信頼は積み上げて行くことができない。前任者の達成レベルからより高く積み上げられるよう引き継ぐことはある意味 その担当での卒業試験のようなもの。
在任期間の仕事での最重要の内容といっていいかもしれない

5+

お祭り

(2014年1月号コラムより)

弊誌表紙は全国各地の「日本の祭り」の写真で飾らせていただいている。全国の市町村役場に写真データをご提供いただき、出来上がった冊子は礼状を添えてお送りしている。New
Wave誌を宣伝すると共に地元に電材の組合があることをアピールするためである。
私はこのお祭りシリーズを続けたいと考えている。なぜなら、お祭りは地域の文化や伝統を継承する行事であり、何よりも人と人との繋がりを強くするイベントだからである。
「祭り」とは感謝や祈り、慰霊のために神仏および祖先をまつる行為(儀式)である。「家内安全」、「夫婦円満」、「子孫繁栄」、「祖先崇拝」、「天下泰平」などを招福祈願、厄除祈念として行われる。
社会環境の変化と共に祭りも「見せるイベント」という要素が強くなっている傾向も見受けられる。それでも神仏に畏敬の念を抱き、先祖を尊ぶ気持ちを祭りの時に忘れないでいて欲しい。また、「縁の下の力持ち」となって祭りの開催に尽力した人たちへの感謝の心も持ってもらいたい。
政治のことを「まつりごと」とも言うようだが、為政者には神仏に畏敬、先祖への尊敬、国民への感謝の心によって国の舵取りをお願いしたい。       [事務局長‐宮軒治雄]

3+

ラグビーワールドカップ

(2019年12月号コラム)

日本中を湧かせたラグビーワールドカップが南アフリカ共和国の優勝で幕を閉じた。期間中に台風19号の被害もあったが、海外各国に日本人の気質、日本文化の良さをPR出来たし、何よりも日本人自身が本来持つ大切なものを再度思い起こし熱くさせるものがあった。大会前のTVドラマ「ノーサイド・ゲーム」という布石もよかったし、事前の予想以上に日本国内が盛り上がった。

「ONE FOR ALL , ALL FOR ONE 」や「ノーサイドの精神」、ラグビー憲章に謳われている「品位、情熱、結束、規律、尊重」は忘れかけそうになっている大切なものを思い出させてくれた。笑わない男、医者になる男、日本人以上に日本人らしさを兼ね備えた外国人のリーダーとメンバー、多様性の完成形を象徴するようなメンバーで、そのどれもが魅力的であった。

にわかファンでもいい、なんとなく安きに入ってしまう風潮を感じる現在であるが、ラグビーが終わっても、その時に感じた気持ちを忘れずに持ち続けてほしい。おそらくそれが、日常のすべてを犠牲にして練習に取り組み、大男たちの中に骨の1本2本は折れてもかまわないと突っ込んでいく彼らの勇気に対してのせめてものお礼、お返しだと思う。

2+