人間心理の脆さ

(ニューウェイブ誌2017年5月号コラムより)

巷では、旅行会社「てるみくらぶ」の破産トラブルの問題でもちきりである。高齢化により年々増加する海外旅行の案件なので、他人事でない人が多く、関心が高い。9万人の旅行申込者や1100人のすでに旅行中の人、又50人の就職内定者だけでなく連鎖倒産も含めると影響は甚大である。

被害にあわれた方には誠に申し訳ないが、この一件で、「安かろう悪かろう」という選別(疑い)に消費者の目が肥えて、今後同様の事件がおきないよう願いたい。しかし私自身振り返ってみると結構危ない橋を渡っている。一昨年に初めて格安旅行サイトを利用したが その時は「怪しげだが、一度使ってみよう。騙されたらそれも経験だ」と少金額という事もあり利用してみた。しかし一度うまくいくと同じサイトだけでなく他の格安サイト含めインターネットへの信頼感は格段にアップし、 今振り返ると3回目使用時には騙されるなんて寸分にも思わなかった。犯罪などもおそらく同様だと思うが、一度うまく行くと疑心暗鬼の度合いが急激に減少する。そして繰り返してしまい金額も大きくなっていく。

人間心理の脆さを垣間見た気分である。

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