(ニューウェイブ誌2016年4月号コラムより)
日本の文化は「しつけ文化」で外国(日本以外)のそれは「しかけ文化」と聞いたことがある。例えばパソコンの横にコップを置いて作業をした場合、こぼれて水がかかると大変なことになるので「コップがこぼれるといけないので他の所へ置きなさい!」と注意するのが「しつけ」で、コップを置けない様に、
パソコンの置台自体を少し斜めにするのが「しかけ」である。パブロフの条件反射の実験のようなものと言えばいいすぎだろうか。
日本(しつけ)が優れているとは言い切れないが5年前の東北震災で被災に遭いながらも順番に並んだように美徳というものの存在価値が大きい文化であり又それを誇りに思う。「しつけ」を漢字で書くと「躾」~なんともうれしい漢字である。
最近は、外国人の観光客が京都の舞妓さんの着物にタバコをポイ捨てしたというけしからぬ話も聞く。又、この「しつけ」が後回しになり、自分だけよければいいという考えや損得だけで走る風潮で人間関係がギクシャクして難しくなってきている。「しかけ」と「しつけ」…一文字違いで差異は大きい。
ロボットがチェス、将棋、さらに思考の究極にあると言われる囲碁の勝負でも人間に勝ってしまう時代。技術が発達しても心がおいてけぼりでは人間はロボットに負けてしまう。
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