ランチパスポート

(2014年12月号コラムより)

少し前に一世を風靡した感のある「Win -Winの関係」=自分も勝ち相手も勝つこと、取引などにおいて関係する両者ともにメリットのある状態であること。この関係が見事に成立しているのではと思うものを最近目の当たりにしている。知る人ぞ知る「ランチパスポート」である。昨今の風潮か、短縮されて「ランパス」などとも呼ばれている。

今手元にある随分使われて(私が使ったのであるが…)手垢のついた「ランチパスポート銀座・築地」を紹介すると、まず期間限定3か月間で銀座32店、築地51店の通常800円~1180円のランチがワンコイン500円で食べられるとういう代物である。パスポートの価格は税込980円だから 3回以上使用すれば十分に元がとれる。最大3か月で500円x60日(平日数)=30000円お得になる。

案の定パスポートは飛ぶように売れ出版社は原価=印刷代のみでニコニコ、お店は一時的には利益は減少する(原価割れはしていないと推測する)が新規顧客がなだれのように押しかけてきてニコニコ、まして消費者は得した気分で優越感も手伝いニコニコである。平日のお昼の築地界隈はこのパスポートをひっさげ歩くサラリーマン、OLが闊歩している。

店の効率化を考え メニューは各店1品に限定している点や 3か月間の期間限定で消費者心理をくすぐっている点も工夫されている。又 同じ店で期間中3回まで使えるのでおいしかったら再度行けるのもうれしい。

築地・銀座だけでなく すでに全国35都道府県45エリアで累計90万部が発行されているので対象地区の方は一度お試しいただければと思う。

話はもとにもどして「Win-Win」の話へ。ちなみに相手を負かして自分だけ勝つ状態は「Win-Lose」自分が引いて相手に勝たせる状態が「Lose-Win」で、自分も相手も道連れで損をする状態が「Lose-Lose」とのこと。時流に乗り販売する商材に恵まれている業界として 最後の状態は是非とも避けたいものである。業界全体のパイを広げることにはつながらないので。

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