(2019年1月号コラムより)
平成を終え、新しい元号に変わるのをきっかけに「断捨離」なるものを実行してみようと思う。「断捨離」とは、「もったいない」という固定観念に凝り固まってしまった心を、ヨガの行法である断行・捨行・離行を応用したもので、
断:入ってくるいらない物を断つ
捨:家にあるずっといらない物を捨てる。
離:物への執着から離れる。
として自分自身で作り出している重荷からの解放を図り、身軽で快適な生活と人生を手に入れることが目的である。執着を捨てて不要な物を捨てねば新しいものの入るスペースがない。これはタンスの中でも頭の中でも同じだろう。まだ使える、まだ価値があると物を主体とする考え方ではなく、「自分にとって必要な物なのか?」と自分が主体となることが肝要だ。そして「断捨離」は「今」を起点とする「今の自分」に対し「今あるもの」が必要か否かを自分自身に問うことにより、「こだわり」を除き、本質的に大切なことを浮き彫りにしてくれる。
昨今は、物だけでなく、情報が氾濫し、インターネットですぐ検索できる便利な時代ではあるが、その情報の正否の判断作業が不可欠で、作為的に取り繕ったものもあり、侵入という魔の手もすぐ近くにきている。
膨大な情報量が入り乱れている現在、ともすると「ながら」の行為=同時処理で、頭が整理できず、優先順位が混乱し、ストレスもたまっていく。仕事をやっているようだが、中身は薄く、結果として何も残らない。
今年は、1つ1つ丁寧に集中して事に当たり、小さなものでいいので、地に足をつけて、結果を着実に積み上げていく年にしたいものである。
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